第9回 くれのまち歩き「下井手探索」

お待たせしました!
2ヶ月のお休みを経て、第9回は「下井手」をたどるコースを歩きました。

そもそも「井手」というキーワードが「?」という方もいるはず。
呉市内の小学校では4年生で習うのですが、その資料をもとに、名ガイドの竹本哲朗さんが丹念に歩いて検証し、今回の「下井手」コースを制作。
段差はありますが、ほぼ平坦な道のりを江戸時代に思いを巡らせながら、呉の街を横に歩きました。

「下井手」は水不足に悩まされていた村民のために、江戸時代に、庄屋の熊崎新左衛門が二河川からの井手(いで: 用水路のこと)が必要だと考え、村民を説得して村民が協力して作った水路です。村内の農民を動員して、各自たいまつを焚いて山中に立たせ、沖に浮かべた船からもたいまつを点滅させて、これを合図として、水勾配や井手道を測量したと伝えられています。当時は測量する道具や技術も無かったので、本当に命がけの工事だったのでしょう。

この井手のおかげで水不足が解消され、村民の生活の向上に大いに寄与しました。後に、呉市の発展、呉鎮守府が設置されるための重要な役割を果たし、現在は呉市の史跡にもなっています。

西片山町から上に上がり、常夜燈入口、市営江原墓地、内神川、郷町、西教寺参道、宮崎地蔵、下井手終点まで、約6キロを2時間くらいで歩きます。
通常、この地域に住んでいる人も、下から上には歩きますが、横に移動することはあまりないと思います。その横道を繋げながら、呉の街を「下井手」を辿って歩くことで、見える風景に今回も感動と発見がありました〜。

竹本さんが、丹念に歩いて調べた道は「えっ?ここに入るのですか?」という、迷路のような道を確かな足取りで案内してくれるからこその安心感があり、これは本当に実際に歩いてみないと分からない楽しさがあります。
すごく深い谷があったり、曲がりくねった道、人がやっと通れる道に入ったり。
お地蔵様や道祖神をお参りしたり。
いつも知っている街が、全然知らない街のように思えて、迷子気分が味わえます。


「50年ぶりに歩きました。懐かしい!」「長年呉に住んでいるけれど、9割は知らないことばかりでした」「こんな風景が見える場所があるんですね!」と皆さん、喜んでいました。
そして、今回のまち歩きは、もうひとつニュースがあります。
なんと!!!実際に竹本さんが歩いて検証した結果、これまで30年間小学校で使われてきた資料を再検証するかも、という動きも出てきました。これが再検証して資料が改定されたら、30年ぶりに史実が見直される可能性にワクワクです。後日報告をお楽しみに〜。

調べれば調べるほど、偉人の活躍や歴史など面白いエピソードが出てきて「まち歩き」。我が街の魅力を再発見しに歩きませんか?

次回(4月)は今回よりちょっとハードなコース「上井手」を歩く予定です。参加申し込みはメルマガでお知らせしています。
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