第26回呉街あるき(鹿田を越えて歩こう)レポート

2024年2月18日(日)、上着を脱ぐほどの晴天のもと、第26回呉街あるきを開催し、鹿田を越えて歩きました。

今回のコースは、街あるきストの竹本哲朗さんが念入りに下調べをして、東鹿田、西鹿田2丁目、西鹿田1丁目などを横に移動しつつ、ジグザグに歩くという、マニアックなコースです。
呉市役所斜め前、コメダ珈琲真横にある「KUREP +」前に集合。
今回はちょっと女性参加率が多めで、初めて参加され方も気持ちを高めながら、さぁ出発〜!

車でもバスでも良く通る185号線。
『よく通りますが、わざわざ歩くとは思っても見ませんでした(笑)」と、早速街あるきの楽しさを感じてもらえたようです。

この階段もバスの中からよく見かけます。買い物をした荷物をもって毎日歩くのは大変そう・・・
もちろん、竹本さんはこの階段も歩いて、どこの道に繋がるのか検証済み。

呉越え峠近くまで行き、「ここ東畑から鹿田へ向かいます」と竹本さん。
本当に、この国道は数えきれないほど通っていますが。ここから一本中の道を歩いたこともないし、実は「鹿田」という地名もぼんやりしか認識していませんでした。

参加者の中にもやはり「長く呉に住んでいますが”鹿田”という地名を知りませんでした」という方もいたり。
国道から入って歩くこと数分。
「えーーーー!結構山の中というか、こんなに自然があるんですね」と驚きの声が。

「鹿田」という地名は、かつて鹿田集落には帰化した「呉人」たちが混在して秦(ハタ、畑)集落を形成したようです。織物の技術を呉人に学んで発展をしたため「シカハタ」から「シカタ」変じたという説があるそうです。
地域にお住まいの皆さん、ご存知でした??

こうした詳しい歴史を詰め込んだ竹本さんのオリジナル資料を手にして歩くと、どんな道もたちまち奥深い歴史の入り口に見えるから不思議です。初めて歩く「鹿田」の住宅街のまぁまぁ急な坂道を下り、そしてまた登る。
今回は、なんと上り坂7ヶ所、下り坂6ヶ所の道を竹本さんがセレクト。
近所の人は「へぇ〜〜〜」と言いながら歩く謎の集団に見えたかもしれませんが、まるでプチ海外旅行に来たくらい、楽しんで歩いています。
両城地区で見たことのある和風建築と洋風建築が一緒になった住宅。
「わぁ、こんな古いお家があったんだ!」
「この地区は呉空襲で焼けなかったから、昔の建築物があちこちに残っているんですね」

「なるほど〜〜」「へぇ〜〜〜」と、相槌を打ちながら歩いて見つける石垣や煉瓦塀。めちゃ萌えます!!!歩いてよかった〜〜。

途中、急すぎる坂道の上り下りに、息が切れそうな時もあったのですが(汗)
この地域にお住まいの人にとっては、毎日上り下りするあたりまえの日常風景なんですよね〜。
国道からほんの数十分歩いてみると、呉の街の地形や歴史が感じ取れます。
車も入りにくい細い道。今は空き家や空き地も増えてきています。
今回参加した方には「おばあちゃんの家が鹿田にあったのですが、家はもうありません。小さい頃歩いていたので、懐かしくて参加しました。」という方もいました。

地元の人も歩くのか歩かないかも、という細道を歩きます。
竹本さんが何度も歩いて、みんなが「え〜〜〜〜!」っと驚く道を案内してくれますよ。
階段を下り、そしてまた上る。
「鹿田」という地域を縦横無尽、ジグザグに歩いて、巨大な迷路に迷い込み、「ここ、ほんとに呉なの?」と異国にいるような不思議な感覚になります。

東畑から、東鹿田坂上、東鹿田、西鹿田の地番を確認しつつ、ようやく海軍墓地展望台に到着しました〜。
上長迫町にある海軍墓地(長迫公園)に、上から降りてくることは、あまりないと思うんです(笑)
上から下から、斜めから。細い道を縫うようにして歩く「街あるき」の醍醐味に、歩いた疲れも吹き飛んで思わずにんまり。
展望台のすぐ近くには、第17駆逐隊(谷風、浦風、濱風、磯風、雪風、初霜)之碑があります。
第17駆逐隊は太平洋戦争で、最新鋭の駆逐艦部隊として大活躍しました。
特に、「雪風」は「不沈艦」「幸運艦」と呼ばれ、終戦時に唯一生き残った駆逐艦として有名です。
「雪風」の錨は、現在江田島の術科学校に飾られています。

*「雪風」のエピソードが大好きすぎて「錨」を見学した時のレポートもあります。
(リンクあり⏬)
「雪風」に会いに江田島へ

 

海軍墓地内の慰霊碑手を合わせ、軍艦青葉、巡洋艦矢矧、「檻の中の十字架の墓」英国水兵の墓碑、戦艦大和、戦艦扶桑などの説明をしてもらいました。
「街あるき」もそろそろ終盤になってきました。
溝路町を通り、新南京町、南京町とかつて俗称で呼ばれていた賑やかな飲食街があったという、現在の本通りの一本中を入った通りへ。
現在の広島銀行呉支店、呉電子計算センター付近を歩いて、今の姿からはちょっと難しいです・・・が、かつての栄華をほんのり感じつつ、無事約2時間の「街あるき」終了しました。

「本通から少し中に入るだけで、全然景色が違って見えますね。」
「知ってるようで知らない道ばかりを歩いて、楽しかった〜」
「思い切って参加しましたが、よかったです!」
と嬉しい感想をいただき、本日も無事に解散〜!

皆様、有難うございました。

◆街あるきは、毎月第3日曜日に予定しています。
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※来月3月24日(日)は、萬願寺でお花見をしながらお弁当を食べる特別コースの予定です。

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