第23回 呉の街歩き(鉄管道路を歩こう)レポート

みなさん「呉の街あるき」も、第23回になりました。

今回は「鉄管道路を歩こう」をテーマにして歩きましたよ〜。
颯爽と歩く街あるきスト「竹本哲朗」さんの後をついてきます。

呉は一本中に入ると、細い道が複雑につながり、まるで迷路のよう。
安心して歩けるのも、ガイドさんのおかげですね。

下井手の実際の水路も確認しに歩きました。
呉市の小学4年生に教える井手資料があるのですが、この資料が作られたのは30年以上前で改変されていません。

下井手は二河峡公園の鉄管橋を渡った所の左岸山麓の取水口から、江原・内神・西辰川の貴船神社下までと、下長ノ木・ウドン堀のあたりが循環道路として残っています。

実際に歩くと水が通る「井手」がこんなにアップダウンのある経路を通るのは資料と違うというのが体感できます。
机上で資料を見るより、やはり現場を歩いて考察することが大切ですね。

歩く道すがら、気になるガレージも。壁面いっぱいに映画のポスターがはられており、映画好きの方なのでしょう。一度お話ししてみたい!
そんな不思議な発見があるのも路地裏ならでは。

まっすぐに向こうまで一本に伸びる道。
これが「鉄管道路」です。

そもそも、「鉄管道路」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ご近所の方も、なんとなく聞いていたり、呼んでいたりはするけれど。

「鉄管道路」は二河川から平原浄水場までの約4キロの間に作られた水道管で、水道管の上に道路が作られたため「鉄管道路」と呼ばれています。

竣工時期は不明ですが、平原浄水場が1917(大正6)年につくられたため、その後の竣工と思われます。
当時は土がむき出しの砂利道が主流であり、鉄管が埋設された道路は珍しく、「鉄管道路」と親しみを込めて呼んでいたの定着したのでしょう。

細く上がりくねった道も、過密に住宅が建てられた呉らしい道です。
運転手さん、技術が高くなりますね〜。

そして、西辰川の高台にある貴船(龍王)神社へ。
延宝年間(1673年から1680年)に二度の大旱魃に見舞われ、大被害を受けました。当時の庄屋の呼びかけで、この神社に雨乞いの願をかけたところ、二河の滝壺から龍が現れて大雨を降らせてくれたと言う伝説があります。
雨を降らせる神様として信心され、通称「龍王神社」と呼ばれるようになりました。

貴船(龍王)神社は99段の石段を登ったところにあるので、眺めは壮観です。呉市内がぐるりと見えますよ。

そして、毎年11月3日には「龍王神社例大祭」が開催されます。
鬼の面を被った「やぶ」が呉市内では一番多いかも。

ずらりと並ぶ圧巻の姿は、本当にかっこよくて鳥肌が立ちます。
みなさんにも、是非「やぶ」を見て欲しいです!

荘山田村長ノ木にある「西教寺」も訪ねました。

教寺の裏門から長ノ木街道に登る坂道の途中に、お墓があります。その中には、呉の発展や井手の建設に多大なる寄与をした「豊田立碩の墓」、西教寺境内の右側に「庄屋新左衛門・釈教善・澤田屋新左衛門の墓」「熊崎家の墓」「宮原家の墓(元屋)」、境内を出てすぐの囲みに「宮原家三穂屋累代の墓」、その先の特別区画に「澤原家の墓」があります。
錚々たる呉の名家に手を合わせました。

そして、道端にひっそりとある「呉氏旧居跡石碑」。

ついつい見逃してしまいそうですが、実は「呉市」には本当の「呉氏」さんがいたのです。山田黄石、呉 黄石、呉 文聰、呉秀三など、呉の発展に尽力しただけでなく、全国でも大活躍した名家がありました。この辺の繋がりや家系については、竹本さんのリサーチがすごいので、ぜひ「街あるき」で説明を聞いてほしいなぁ。

明立小学校(旧上山田小学校)と安楽寺周辺。

現在は駐車場ですが、このあたりが二河峡から水を通していた「二河下井手」の終着地点になり、溜池があったそうです。

歩いていると、またまた見どころを発見!
こちらは、西教寺長ノ木本坊と上山田町を繋ぐ急階段です。

西教寺裏門から宮地嶽神社まで169段登り、長ノ木街道から安楽寺の裏まで174段を下る石段です。
両城の200階段も有名ですが、呉市内には他にも見応えのある急な階段がありますねぇ〜。

信号もなく、真っ直ぐな見通しの良い道。

呉市内には、みんなの「暮らし」の中に当たり前にあるけれど、視点をかえるとビックリ‼️👀する建物や歴史があったり。
ご近所さんでも気づかないような魅力があったり。

伏原神社、平原浄水場にも足を運び、呉市の中心市街地を眺めました。

街と海が見えて、海が輝くように白く浮かび上がる美しい光景。
やっぱり呉ってすごいなぁ、「街あるき」楽しいなぁ〜〜。

竹本さんのユニークな視点と詳しい説明を聞いて、迷路に迷い込んだような、不思議なショートトリップを満喫しました。
本日のコースは、約5.7キロのコースでした。

※来月11月19日(日)は、阿賀編の予定です。
まさにご近所なのですが、神田神社〜延崎を歩くという、レアなコースです。興味深い歴史、意匠に富んだデザインの建物など、見どころいっぱいですよ〜。

◆街あるきは、毎月第3日曜日に予定しています。
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